公演記録
関西芸術座公演 No.240 (旧No./公演102)
戦争童話集
「火垂るの墓」の原作者・野坂昭如の“忘れてはイケナイ物語り”。
戦争の悲惨な極限に生まれえた非現実の愛とその終わりを“8月15日”に集約して描く鎮魂の童話集を舞台化。
あらすじOutline
昭和20年8月15日―― 日本のある軍事工場。
軍人たちが機械を壊しトラックに積んで 逃げてしまったあと、取り残された少年・少女が、しなびた風船を前に、呆然とたたずんでいました。
彼らは「ふ号兵器」と呼ばれる 風船爆弾を作る為に集められた学生たちでした。
この爆弾は、ジェット気流という偏西風に乗って、 アメリカ本土へ二昼夜でたどりつく、エンジンも燃料もいらない、日本の秘密兵器だったのです。
しかしこの日、日本は戦争に敗れ、風船は飛ぶこともなく、ただのしなびた物体となっていました。
何をしていいのかわからない、 自分たちがどうなるのかもわからない学生たち。
その中で誰かが語り始めました。
そして次々に。
哀しいおとぎ話、自分たちの見てきた、聞いてきた戦争の童話を。
公演チラシFlyer
パンフレットPamphlet
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舞台写真Stage Photograph
舞台映像Stage video
スタッフ&キャストStaff&Cast
STAFF | CAST | ||
---|---|---|---|
原作 | 野坂 昭如 | 学生A | 松本 幸司 |
脚色 | 山本 雄史 | 学生B | 森本 竜一 |
演出 | 松本 昇三 | 学生C | 永井 敦子 |
装置 | 野崎 みどり | 学生D | 郷原 慧 |
照明 | 松本 賢司 | 学生E | 吉田 真由 |
音楽 | 河野 良 | 学生F | 川瀬 真理 |
音響 | 廣瀬 義昭 | ||
小道具・衣裳 | 勇来 佳加 | ||
舞台監督 | 辻村 孝厚 | ||
制作 | 靭 マユミ | ||
宣伝美術 | 高島 麻衣 | ||
境谷 純 |
上演記録Performance Record
日時 | 場所 | 備考 |
---|---|---|
2014年7月25日-26日 | クレオ大阪中央・小ホール | |
2014年7月-2019年3月 | 中学校・高校巡演 |
ご意見&ご感想Opinion&Impression
戦争の足音が聞こえてきそうなこの頃、心にどーんときました。我が子にも語りつがなければと思いました。
忘れてはいけない歴史。戦争の中の童話。面白かったです。
場面転換がスムーズでお話のつながりがうまく流れていく無駄がない展開でした。小さな子どもたちから大人まで心して知らなければならないことが沢山ある。直球ではなく変化球で響いた。
大変良かったです。憲法解釈・集団的自衛権…日本が戦後70年を迎えようとする中、少しずつ戦争の出来る国へ進んでいる。多くの人が戦争の悲惨さを語り継ぎ、平和を守る必要があります。
戦争の悲しみや苦しみから今の幸せがあって、これからもつなげていかなきゃいけないこと、若い人たちにも伝わればいいですね。
戦争のことはあまりわかっていない人が周りに多く、平和ボケをしている人もいます。でもこの劇を通じて戦争の悲惨さが改めて分かり、考える機会となってよかったです。もっとたくさんの子どもにも観てほしいなと思いました。
戦争の事をいろんな視点から感じられました。すごく良かったです。
戦争を知らない私たちが戦争をする世の中にならないよう、今こそ私たち若者が声を上げていくべきだと感じました。
すごく良かった!熱演が伝わり迫力がありました。小学生にもよく分かる戦争のお話だったので勉強になりました。
国家に利用された形の学生が語るエピソードは全て悲惨なものでしたが、新しい生き方を見出してくれてよかったです。音響、照明が迫力ありました。
一番印象に残ったシーンは「凧になったお母さん」。かっちゃんの弱り切った言動、息遣いにとても感動しました。
何回泣いたか忘れました。平和を保ち続けることが私たちの今の仕事だと思いました。